バイトを辞めたいのに、なかなか辞めさせてもらえない。そんなモヤモヤを抱えていませんか?
店長に話してもはぐらかされたり、「人手不足だからダメ」と言われたり。もしかすると「辞めたら迷惑をかけるかも…」と、気を遣ってしまっている方もいるでしょう。
ただ、アルバイトを辞めるのはあなたの自由であり、法律でも認められた正当な権利です。
このページでは、「バイト辞めさせてくれない」ときの具体的な対処法から、スムーズに退職するコツまで徹底解説します。バイト辞めさせてくれないと悩んでいる方は参考にしてみてください。
なぜバイトを辞めさせてくれないのか?よくあるパターンと対処法

バイトを辞めさせてくれないという悩みは、意外と多くの人が経験しています。理由を知ることで、対策が見つけやすくなるでしょう。
ここでは、よくある4つのパターンを解説し、それぞれに合った対処法を紹介します。まずは基本を押さえておきましょう。
バイトを辞めさせてくれないのは人手不足が理由
人手が足りない職場では、辞めたいと言い出すと「今辞められたら困る」と引き止められやすいです。特に飲食店やコンビニなど、慢性的な人手不足に悩む業界ではよくあるケースでしょう。
ただ、人手不足はあなたの責任ではありません。辞めたい理由やスケジュールを冷静に伝え、退職の意思が固いことを明確にしましょう。例えば、「学業が忙しく、これ以上は続けられない」というように、個人的な事情を理由にするのが効果的です。
注意点として、引き止められた場合でも無理に続ける必要はありません。労働基準法上、辞める自由は労働者にあるため、安心してください。
バイトを辞めさせてくれないのは契約期間が理由
アルバイトでも、契約期間が定められているケースがあります。特に有期契約の場合、「契約期間が終わるまで辞められない」と言われることがあるでしょう。
ただし、やむを得ない事情があれば途中解約は可能です。たとえば、健康上の理由や学業優先などが該当します。辞めたい理由が正当なら、期間の途中でも辞めることが認められるケースは多いです。
バイトを辞めさせてくれないのは上司や店長が感情的に引き止めるから
辞めたいと伝えた際に、上司や店長が感情的になり、「裏切りだ」「みんな困る」とプレッシャーをかけてくることがあります。この場合、情に流されてズルズル続けてしまう人も多いでしょう。
注意点として、引き止めがエスカレートしてパワハラまがいになる場合は、労基署への相談も視野に入れてください。
バイトを辞めさせてくれないのは親が許さないから
特に高校生や未成年の場合、「親がバイトを続けなさいと言っている」という理由で辞めさせてくれないこともあります。これは、店側が親の意向を尊重する姿勢を取ることが理由でしょう。
もし親が理解してくれない場合でも、未成年であっても辞める権利はあります。困ったときは、学校の先生や第三者に相談するのも良い方法だと思います。
バイトは「2週間前に伝えれば辞められる」!法律で認められた権利

アルバイトを辞めたいと伝えても、「今は人手が足りないから」「次の人が見つかるまで待って」など、なかなか辞めさせてくれないケースは少なくありません。
これは、アルバイトであっても正社員であっても、雇用形態に関係なく適用される原則です。
2週間前に申し出れば退職は可能
民法627条では、「期間の定めのない雇用契約は、いつでも解約の申し入れができる」と定められており、その効力は「申し入れから2週間後に発生する」となっています。
つまり、バイト辞めさせてくれないと言われても、2週間後には自動的に雇用契約は終了するのです。
注意点として、この規定は「無期契約のアルバイト」に当てはまります。無期契約とは、契約書に「期間の定め」がないか、「〇月から自動更新」と書かれている場合です。多くのアルバイトがこのパターンに該当するでしょう。
有期契約の場合は事情によって異なる
ただし、契約期間が明確に決まっている「有期契約」のバイトは少し異なります。
原則としては契約満了まで勤務する義務がありますが、「やむを得ない事情」があれば途中で辞めることも認められています。たとえば、病気や家族の介護、学業への支障などがこれに該当するでしょう。
辞めたい理由がやむを得ない事情である場合は、その内容を具体的に伝えたうえで、契約の途中でも退職の手続きを進めてください。店長や上司がそれでも認めない場合は、労働基準監督署への相談も視野に入れると良いでしょう。
「2週間ルール」を伝えるタイミングと伝え方
「2週間前に言えば辞められる」とは言っても、急に伝えるとトラブルになりやすいです。できれば、辞めたい理由や時期を丁寧に説明し、引き継ぎの協力も伝えることで円満な退職がしやすくなります。
たとえば、「学業に専念したいため、〇月〇日を最後に辞めさせていただきたいです。2週間後の退職になりますので、それまでに引き継ぎもお手伝いします」と伝えると、相手も納得しやすいでしょう。
ただ、相手の態度によっては書面やメールで残すのも重要です。口頭のみだと、後から「聞いていない」と言われるリスクがありますので、証拠を残しておくことをおすすめします。
どうしてもバイトを辞めさせてくれない。そんな時の最終手段

アルバイト先がどうしても辞めさせてくれない場合、冷静に対処することが重要です。以下では、バイト辞めさせてくれないときに使える手段を具体的に解説します。
バイト辞めさせてくれないなら無断欠勤やバックレはアリ?ナシ?
バイトを辞めさせてくれないから、無断欠勤やバックレはアリかナシか?
無断欠勤やバックレは、悪手と考えてください。
確かに、即日でバイトを辞められるように見えます。ただ、後々トラブルになるケースが非常に多いです。
たとえば、突然の欠勤によりシフトに穴があき、迷惑をかけたと主張され、損害賠償を請求される可能性があるでしょう。実際に損害賠償が認められることはほとんどありませんが、精神的な負担は大きいものです。
なので、「バックレるしかない」と思いつめる前に、他の解決策を試すことをおすすめします。
注意点としては、どうしても出勤できない場合には、せめて「メール」や「書面」で退職の意思を伝えておくことです。証拠を残すことで、法的トラブルのリスクを軽減できます。
バイト辞めさせてくれないことを労働基準監督署や労働相談センターに報告
正当な理由で退職を申し入れてもバイトを辞めさせてくれない場合は、労働基準監督署に相談する方法があります。
労働基準監督署は、労働者の権利を守るために設置されており、「2週間前の退職申し入れ」に基づく権利を侵害する行為について指導や勧告を行うことができます。
具体的には、以下のような状況で相談するとよいでしょう。
- 2週間以上前に退職届を提出したのに認めてもらえない
- 上司から「辞めるなら損害賠償を請求する」と脅された
- 無理なシフト強要や暴言を受けている
ただし、労働基準監督署は「解決を仲介する場所」ではなく、法律違反があるかを調査し、必要があれば指導する立場です。なので、すぐに問題が解決するとは限りません。
より身近な相談先としては「労働相談センター」も有効です。全国各地に無料の相談窓口があり、個別の状況に合わせたアドバイスを受けられるでしょう。初めての相談でも丁寧に対応してくれるため、安心して利用してみてください。
バイト辞めさせてくれないなら退職代行サービスを利用
バイトを辞めさせてくれないときの「最終手段」として、退職代行サービスの利用が挙げられます。
利用の流れはシンプルで、申し込み後にヒアリングを行い、すぐに相手方へ退職通知をしてくれます。即日退職も可能なケースが多く、ストレスから一気に解放されるのがメリットです。
ただし、注意点としては「どの業者を選ぶか」が重要になります。
特に法的トラブルが懸念される場合は、労働組合が運営する代行サービスや弁護士が対応する退職代行を選ぶと安心でしょう。料金相場は2万〜5万円ほどですが、精神的負担を考えれば十分に検討する価値があると思います。
なので、「もう無理」と感じたら、無理に我慢せず、退職代行を利用する選択肢も前向きに考えてください。
退職代行サービスを探しているなら、こちらの記事も参考にしてみてください。
退職代行に申し込みするならどこがいい?おすすめはどこだ | 招き猫一家の自由帳

バイトを辞めた後もトラブルなく過ごすためにやるべきこと

アルバイトを無事に辞められたとしても、その後の対応が不十分だと、思わぬトラブルに発展することがあります。円満に退職したつもりでも、後から連絡が来たり、給与や書類の手続きで問題が生じることもあるので、慎重に行動することが大切です。
以下では、バイトを辞めた後にやっておくべき具体的なポイントを解説します。トラブルを防ぐための準備として、ぜひ参考にしてください。
退職日までの記録は必ず保管しておく
まず大前提として、退職までのやり取りは証拠として残しておくことが重要です。
特に、「バイト辞めさせてくれない」と拒否された経緯がある場合、その時の証拠は万が一のためにも保管しておくと安心でしょう。後から「無断欠勤扱いになっている」といったトラブルを防ぐためにも役立ちます。
ユニフォームや備品は速やかに返却する
バイト先から貸与されていた制服や名札、マニュアルなどは、速やかに返却してください。返却が遅れると「返す気がない」と思われ、トラブルの原因になることがあります。
特にレジの鍵や入館証など、セキュリティに関わる備品は重要なので、受け渡し記録を作成しておくとより安心です。
返却のタイミングが合わない場合は、郵送でも構いません。ただし、その際は「着払いで送ってよいか」など、事前に連絡を入れるとスムーズに進むでしょう。
最終給与や有給残の確認も忘れずに
退職後に多いのが「給与未払い」や「有給消化できなかった」といった金銭トラブルです。特にバイト辞めさせてくれない職場は、労務管理がずさんな場合も多く、最終給与が正しく支払われているか、きちんと確認する必要があります。
具体的には、以下をチェックしてください。
- 最終出勤日までの労働時間と給与明細が一致しているか
- 法定通りの残業代が支払われているか
- 退職日までの有給休暇が消化できたか、または買い取りされているか
もし未払いがあれば、まずは冷静に連絡を入れましょう。それでも対応してもらえない場合は、労働基準監督署への相談を検討してください。
私用の連絡先やSNSは整理する
退職後もバイト先の同僚や上司とSNSでつながっている場合、距離感を見直すことも必要です。関係が悪化しているなら、ブロックやミュートを行いましょう。無用なトラブルやストレスを避けるためには、自分から関係を整理しておくことが賢明です。
また、バイト先で使用していたグループLINEや業務用アカウントなども、早めに退会や削除を行いましょう。「まだいるの?」とトラブルの種になることもあるので、退職後はしっかり線引きをしておくと安心です。
バイト辞めた後の次のバイト選びのポイント

「バイト辞めさせてくれない」といったトラブルを経験すると、次のアルバイト探しは慎重にならざるを得ないでしょう。ただ、その経験を活かせば、より良い環境で働けるチャンスにもつながります。
ここでは、ブラックバイトを回避しつつ、自分に合ったバイトを選ぶための具体的なポイントを解説します。
ブラックバイトの見抜き方
まず押さえておきたいのが「ブラックバイトをどう見抜くか」です。表面的には良さそうに見えても、働き始めてから「こんなはずじゃなかった」と後悔するケースは少なくありません。
特に、前回バイトを辞めさせてくれないといった劣悪な環境に悩まされた場合、同じ失敗は避けたいところでしょう。
ブラックバイトの特徴には、以下のようなものがあります。
- 求人情報がやたら魅力的すぎる
「高時給」「未経験大歓迎」「シフト自由」など、都合の良い条件ばかりを強調している求人は要注意です。実際はノルマが厳しかったり、休憩が取れなかったりするケースが目立ちます。 - 面接時に即決を迫られる
「今すぐ働けますか?」「今日から来られます?」と急かされる場合は、人手不足が深刻な証拠です。しっかり求人内容と条件を確認したうえで判断してください。 - 違法・グレーな業務が含まれる
例えば、試用期間中は無給だと言われたり、契約書が存在しないバイト先は避けましょう。違法な労働条件がまかり通っている場合、辞めるときにももめる可能性が高いです。 - 口コミや評判が極端に悪い
バイト探しの際には「バイト評判サイト」やSNSで実際の口コミを調べておくと安心です。実際に「辞めさせてもらえなかった」という声が多い職場は、最初から候補から外してください。
ただし、どんな職場でも完璧な環境は存在しません。気になる点があれば、面接時にしっかり質問し、自分の中で納得できるまで確認する姿勢が大切でしょう。
自分に合ったバイト選びのポイント
次に意識すべきは「自分にとってストレスの少ないバイトをどう選ぶか」という点です。過去に「バイト辞めさせてくれない」といったトラブルがあった場合は、特に自分の価値観に合った環境を優先すべきだと思います。
以下のポイントを参考にしてみてください。
- 働く目的を明確にする
「お金を稼ぎたい」「スキルを身につけたい」「空き時間を有効活用したい」など、自分の目的に合致したバイトを選ぶことで、モチベーションが維持しやすくなります。 - 勤務時間やシフトの融通が利くか確認
無理なく続けられるスケジュールかどうかは、長期的に見て重要です。急な変更に柔軟に対応してくれる職場か、面接時にシフト調整のルールを具体的に聞いておくと安心です。 - 職場の雰囲気や人間関係をチェック
実際に働いているスタッフの年齢層や雰囲気は、自分に合っているかを見極めるポイントになります。面接時に店内の様子を観察し、「挨拶がしっかりしているか」「忙しすぎてピリピリしていないか」を確認しましょう。 - 労働条件が明文化されているか
契約書や就業規則がきちんと用意されているかもチェックポイントです。これが曖昧だと、辞めるときに「バイト辞めさせてくれない」と再びトラブルになりかねません。
注意点として、自分の希望条件をすべて満たすバイトは少ないため、譲れない条件と妥協できる条件を整理しておくことが大切です。ただ、ブラックな要素だけは妥協せずに見極めてください。
まとめ:バイトを辞めさせてくれない悩みを解決したい
バイトを辞めさせてくれない…そんな悩みは、一人で抱え込まずに適切に対処することが大切です。
まずは、冷静に退職の意思を伝え、書面で通知するのが効果的でしょう。
ただし、改善しない場合は労基署への相談も検討してください。
無理に引き止められる状況は違法の可能性もあります。
自分の権利を守りつつ、次は安心して働けるバイト選びを心がけましょう。
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